「ちょっとコーヒーを頼む」

するとおばちゃんがコーヒーを持ってきた。

「今日はあんまりはかどってないみたいね」

「おばちゃんにはわかなんないかな?もう頭の中には出来上がってるんだよ。ただ…」

「誰がおばちゃんだって?」

と私の言葉に食い込み気味に言った。

「どうみたっておばちゃんだろ」

と小声で言いながら、コーヒーに口をつけるとヤケドしそうなほど熱かった。

「アチっ」

「ほら、バチが…アンタよりは若いんだから年寄り扱いしないでよね」

おばちゃんは、鼻で笑いながら言う。

ははは…

コーヒーを一口飲むと、不思議と心が落ち着く気がした。