「行ってきまーす!」
まだ朝早いのに慌てて家を出て行ったのは、成澤梨花。
「梨花ちゃん、まだ早いんじゃぁない?」
「大丈夫!竜ちゃんと一緒に行くの~!それじゃあ、行ってきまーす!」
キーガチャン…
パタパタ。
「竜ちゃーん!!!!!!!!!!!」
「おゎ!お前、いいかげん後ろから抱きついてくるのやめろよ!気持ち悪い…。」
「ヒドーイ竜ちゃん!」
田中竜奇は、眉をしかめた。
「おまえさぁ、俺これから朝練なの!わかるこの大変さ?マジでつきまとうのやめろよチビッコ。」
「はぁ?チビッコ?ただ一歳さだよ??????????
この前まで竜ちゃんも私と同じぐらいの身長だったのに!なんなの、中一になって身長急に延びて抜かしたくらいでお兄ちゃんぶっちゃ
って!この前までの竜ちゃんは、もっと優しかったのに!」
「なっ…。うるさいなー!とりあえずつきまとうのやめろよ!チビッコ!」
「なっ!ヒドーイ!もう竜ちゃんなんてだいっきらい!」
「うるせえ。」
そう言って竜奇は、くるっと後ろを向いた。
するとそこに、腰まである長い髪の毛を二つに束ねたまるで、モデルさんみたいにきれいでかわいい女の子が角を曲がって出てきた。
「もう、田中君は、子供に意地悪しちゃだめでしょ!」
彼女の名前は、田所麻由。
「あっ、田所!おはよー!」
「おはよう田中君。朝練遅れるよ?」
「あっ、やべー!ありがとう田所!じゃぁ後でな!」
そのときの笑顔は、梨花がみたこともないぐらいり竜奇のメイいっぱいの笑顔だった。
「えっと…!とりあえず、あなたのお名前は?」
麻由は、よく見れば見るほどかわいい笑顔を向けて、梨花に話しかけてきた。
「あっ、えっと成澤梨花です!あの、竜ちゃんとは、どうゆうご関係で?」
麻由は一瞬キョトンとして、またにっこり笑った。
「秘密だよ(○´∀`○)小学生は、まだ登校には早いからいったんおうちにもどったら???」
そういって手を振りながら、竜奇のあとを追いかけていった。
(なんなのよ~!みんなそろって私のことを子供扱いして!)
「もー!!!!!!!!!!!絶対大人っぽくなって、竜ちゃんたちを見返してやるから!覚えとけー!」そうさけんだ。