Btterflyー君の香りに誘われてー



「は?」


「私はこれを届けに来たんです」


ひらひらっと手で
【井岡蓮センパイへ♪】
と書いてある手紙を揺らす。


「あー…バレたか」


「そりゃあバレますよ。でも焦ったんですからね。返しに来たら、いきなり井岡先輩が倒れたから」


「え?俺やっぱり倒れた?」


何も知らない、って表情をしてる。


まあ、そりゃそうか。


「とにかく、これどうぞ。じゃあ私行くので…」


温かいお茶と手紙を差し出して、毛布を持ってはしごを降りる。


「っ高倉!」


「はい?」


「俺が寝てた時、何か言ってなかったか?」


「…何も言ってませんでしたよ」


ここはあえて隠しておこう。


「了解。なんか色々サンキューな…」


「いえいえ、お大事に」



動揺しないように気をつけて屋上を出た。