「1番近くにいるよ。私は奏ちゃんの・・・友達だから」




スーッとトメさんの姿が消え始めた。





「待って、待って。トメさん。行かないで、トメさん・・・」





やだ。手を伸ばしてもトメさんには届かない。トメさん。トメさん。




「泣かないで奏ちゃん。やっと奏ちゃんと話ができて私は嬉しいんだよ。奏ちゃん、本当にありがとう。私に・・・生きる希望をくれて。奏ちゃんは最後の生きがいだったよ」





触れることはできないのにトメさんは優しく私を抱きしめてくれて頭を撫でてくれた。