4文字のあいしてる【完】

「藤なんとか病院だな。ちょっと待ってろ。ここの駅と藤と病院で検索したらわかるかもしれない」




立ち止まりカチカチと携帯をいじる。




「あっあった。藤浪病院だ。ここからだと少し遠いな。でも行ってみるか?」




藤浪病院・・・。

ここなら教えてくれるかもしれない。





バス停まで戻ると次のバスは45分後。
とりあえずまたバスを待つことにした。




「なっまた別の案が出てきただろ?」


バス停のベンチに座り、持っていた水筒からお茶を淹れて圭吾に渡す。ぐいっと飲み干す圭吾。



「うん。圭吾凄いね。そんなこと思いつかなかったよ」


私ならあそこで終わってた。やっぱり圭吾はすごい。私の気持ちを持ち上げてくれる。いつも道標を見つけてくれる。


「奏に諦めて欲しくないから必死で頭ひねらせたんだよ」