4文字のあいしてる【完】

少しずつ2人の距離が縮まって、そしてギュッと彼の胸の中に閉じ込められた。



力いっぱい抱きしめられてここに彼がいるんだって。懐かしい温もりに涙がでた。

しばらく抱きしめられて手を繋いでベンチに座る。



彼が隣にいて視線を合わせてることにドキドキしてるよ。




「何度も何度も会いに行こうとしたんだけどあんな風に別れたから会いにいけなくてさ。だから奏に自信を持って会いにいくために俺は逃げてた夢をもう一度叶えようと思った。奏、俺教師になったんだ」




「ほんとに？良かったね。良かったね圭吾」




「奏、ごめんな。俺は自分だけが後悔してるって思ってた。でも奏は俺以上に辛い思いして1人で苦しんでたんだよな。それでも約束を守って運転士目指してたんだろ。全部お母さんから聞いた。今日ここに来ることも。俺、お母さんには話してたんだ。仕事辞めて教師になったことも奏のことが好きで諦められなかったことも」