何で。
何でいるの?
「はぁっ...。花音...っ......」
舜にギュッと抱きしめられる。
リビングに戻ったらインターホンが鳴って、舜がいて、舜に抱きしめられて......。
もう全然状況が理解できない。
「ごめん...。ごめん、花音......」
「しゅ、ん...?何で......」
私達、別れたんでしょ?
何で......。
「ごめん。『別れる』って嘘」
「へ...?」
う、そ......?
「何で......」
「今日エイプリルフールじゃん。だから...、ごめん。『別れる』も『飽きた』も全部嘘」
え...、じゃあ......。
「好きだよ。花音」
その言葉を聞いた途端、涙が溢れだしてきた。