ひとつ、屋根の下で



「……好きなヤツ以外に言われてもなんとも思わないんじゃなかった?」


「う、うるさい……!」



ドキドキをこらえてるのなんか見透かしたような凌の言葉にも、私はそう答えるのが精いっぱいだった。


いつのまにか頬に添えられていた手を振りほどくこともできない。


顔が赤くなってるのも自覚してる。


だってこんなに顔があつい。


恥ずかしいのに、どうしてこんなにドキドキするの。



「……ホント可愛いな、お前」



ぽそっと呟かれた言葉に、どうしても心が反応してしまう。


……だって、凌の声が痛々しいくらいに、切なげだったから。


まるでその言葉が本心だって錯覚しちゃうくらいに────。


私はもう耐えれらなくなって、キュッと目を瞑った。



……瞬間。