ひとつ、屋根の下で


私は渋々頷いた。


ていうか、嫌、なんて言える立場にないよ、私。


断れるとしたら凌の方だけど、ちらりと凌を見れば着替えるためだろう、カフェの奥に消えていくのが見えた。


まぁ、あの凌が断るわけないよね!



でも。

断れないけど、拒否できないけど、それでもちゃんと私の意志を聞いてくれるのはありがたいことだと思う。


撮られる側の気持ち、ちゃんと考えてくれるんだよね、北岡さんって。




「おまたせしましたー」


「わっ」



数分後。


呑気な声と共に、後ろから急に抱きつかれた。


驚きながらもその腕を引き剝がして、振り向く。


目の前でニコッと笑ったのは、もしかしなくても、凌だ。


さっきはどちらかというとスポーティーな格好の凌だったけど、今度の衣装は違った。