ひとつ、屋根の下で



「できればこう、さっきよりくっついてほしいっていうか。
さっきは手をつなぐとこまでだったでしょ?
もう少し先に進む雰囲気を出してくれると嬉しいんだけど」


北岡さんの言葉に、思わず凌に視線を滑らせた。


すると、凌も他のスタッフさんから説明を受けていたようで、少し驚いたような顔をする。



いい画、って……。

凌の、芸術的なくらい綺麗で整った顔に、私、つり合ってたの?



不意に、凌が顔をこちらに向け、まっすぐに目があった。



……反射的に、すぐ逸らしてしまったけど。




「高校生の初々しい恋からちょっと進んだ、もう少し大人の恋。……沙波ちゃんなら表現できると思うんだよね」



そう言って、北岡さんはニコリと笑ったかと思うと、綺麗に巻いてもらった私のブラウンの髪を一房すくい取ると、指に絡めて遊んだ。


「こういう髪型も似合うよね。いつもより大人っぽい」