ひとつ、屋根の下で



驚きすぎて、あうあうとまともに言葉の出てこない私に、凌が近づいてきて。


そして、皮肉なくらいにっこり整った笑みを見せた。


「……偶然だな!」


「!!」


ぐ、偶然な訳あるかーーっ!!


そう叫びたかったけど、きゃあっ、というまわりの声に圧倒されて声が喉に引っ込んでしまった。


「漫画家の先生ってみんなこんなカッコいいの!?ていうか沙波ちゃんと篠月先生、ホントにどういう仲なの!?」


「え、と」


「同じ学校なんですよ。で、実は家も近くて。それで最近仲良くなったんです」



ニコニコ笑いながらさらっとそういう凌に対して、動揺しまくりの私。


これじゃあどっちがモデルだかわかんない。


顔の綺麗さから言ったら、悔しいけど凌の方が断然上だと思うし……。



なんて軽く落ち込んでいたら、急に目の前でパシャッと軽やかなシャッターの音がした。


びっくりして顔を上げると、カメラマンさんの穏やかな笑顔があった。