ひとつ、屋根の下で



「却下」



ぽいっ、と読んでいたいちばん上の紙をベッドの上に放る。



「早っ!!諦めんの早すぎだから!!
とりあえずこれまだあと10ページ続くんだぞ?」


そう言って、重なった紙の中から続きを手にとってばしばし叩いてくる。




「だってなにこの出だし!!ふざけてんでしょあんた!!」


頭をバシバシ叩いてくる紙を振り払って、私は叫んだ。


パンくわえて走るって……。


どんな流行よこれ!!


こんな絶滅危惧種、ここでお目にかかれるとは思わなかったんですけど!




「俺は至って真剣だ」



「これで!?」



なんか……、その人気だったっていう恋愛ものがどんな物語だったのか気になるんだけど。


この入りを「至って真面目」にかいてしまうような男が、一体どうやったら人気作をかくことができたんだろう。