ひとつ、屋根の下で



だけど、私の考えなんて見透かしたように、彼は「違う違う」と笑った。


「そっちじゃねーよ。まぁそのうちそっちも頼むかもしれないけど、とりあえずは話の方」


「話……?」


私が首を傾げると、彼は「そう」と頷いた。



それから彼は『仕事』について説明を始めたのだった。


その説明を簡単にまとめると、こう。



まず、私の着替えに乱入してきた上失礼なことばっかり言うこの超絶イケメンくんは、高槻凌(たかつき しのぐ)といって、なんとナオちゃんの息子らしい。


そうだよね、あんな美人で結婚してないなんてありえないよね、なんてひとり納得。


父親は理由(わけ)あってこの家にはいないらしく、今はナオちゃんと高槻くんのふたりぐらし。


しかもナオちゃんはしょっちゅうアトリエにこもってるから、この広い家には高槻くんひとりで暮らしてる状態だったんだとか。


ていうことは私、もしかしてこいつと今日から二人で住むも同然なの?なんて憂鬱な気持ちになったけど、それはまぁ置いといて。