ひとつ、屋根の下で



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「……今までの沙波ちゃんとは全然違うね」


構えたカメラをふいに下げて、呟くように響いたカメラマンさんのセリフに私はえへへと笑って見せた。



……何度、そう言われたかな。



「今までは素材だけで光ってた。……でも、今は自分で自分を輝かせる方法を見つけたんだね」


「……泣き顔だって、ちゃんと綺麗にできますよ」



あの頃の私とは違う。


そんな気持ちを込めて、皮肉っぽく言ってみる。


すると、カメラを構えたカメラマンさん……、北岡さんが、バツが悪そうに笑った。



「……本当に、申し訳ないことをしたって思ってるよ」


「わかってます。……だから、こうしてまた私のことを撮ってくれるんですよね。

……あの頃と今じゃ、北岡さんが私のことを見る目が全然違うって、分かります」



今は、仕事相手として本気で私のことを輝かせようとしてくれているのがすごく伝わってくるもん。