ひとつ、屋根の下で



その綺麗な顔に傷つけてやろうか、と心の中で物騒なことを思う。


何か武器になるようなものないかな、なんて思わず部屋の中をぐるりと見回した。



「男の部屋なんて珍しくもないだろうにそんなきょろきょろして。純情ぶってんの?」


ベッドに座って嘲るように言った超絶イケ……、いい加減呼ぶのがめんどくさくなってきた。



「純情ぶってるんじゃなくて、純情なんです!」


「あははー」



絶対信じてないな、こいつ!!




「取り敢えず座んなよ」


「いいよ、このままで」


「命令ー。ばらされたくなきゃ座って」


「……」



にっこり笑ったまま、命令、なんて言うから逆に怖い。



私が仕方なく床に腰をおろそうとしたら、


「誰がそんなとこ座れって言った?」


と耳元でささやかれると同時に、ぐいっと細い腕からは想像もつかないような強い力で引っ張られ、立ち上がらされていた。



「ここ」


そう言って、自分が先にベッドに腰掛け、その隣を掌でバンバンと軽く叩く。