ひとつ、屋根の下で


「あのね、凌」


「てか」



意を決して口を開いたら、凌の声と重なった。



「あ、悪い。なに?」


「ううん、先に凌、どうぞ?」


私の話はもしかして長くなっちゃうかもだし……、そう思って凌に譲ると、「じゃあ」と前置きして凌は再び口を開いた。



「話戻るけど、さっきの、沙波の協力する意味ないって言葉、あれ、本当に違うから。その話は恋愛が分かってるから書けたんじゃなくて、……表紙にも書いてるけど、ほとんど実話だから」


凌の言葉が、一瞬理解できなかった。


え……。


……実話?



「年齢とか色々設定いじってるところはあるけど、話の内容はほぼ変えてないから、恋愛が分かって書けたんじゃなくて、ただ、あったことをかいただけだ」


私は思わず、凌の横に置かれていた漫画に手を伸ばして凌の漫画の表紙を再び開いた。