ひとつ、屋根の下で



「戸倉が女癖悪いのなんて有名な話だし、雨宮だってそれくらい知ってるんだろうけど。

……まさか、親友までそんなだらしない女の中のひとりだとは思ってないだろうな」



「………っ」


「どうせあんただって、純情そうな顔してああいうことしてんの戸倉だけじゃないんだろ?」


「そんなことしてないっ!」



私には、雅季先輩だけ。


たとえ雅季先輩は私のものじゃなくても、私にとっては、キスも、ハグも、好きだと言ったのも、雅季先輩だけだ。



「……ま、いいや。

どっちでもいいよ。あんたが戸倉とそういう関係だってことだけは確かなんだから。

……黙っててあげるから、俺の言うこと、聞けるよな?」


「言うこと……って」



ろくな条件じゃないだろうと思いつつ、訊き返す。