ひとつ、屋根の下で



……こいつ……。


今、キス、した……?




「ふーん……。

なるほど。いきなりキスされると女ってそういう顔するんだ」



「な、にするの……」


あまりの衝撃に叫ぶこともできず、呆然としたまま、そう呟いていた。



信じられない。


信じられない。


こんな、好きでもない奴にキスされるなんて……!



「怒んなよ。口にはしてないじゃん。

それに、あんたと戸倉の関係バラされるよりマシだろ」


「そういう問題じゃない!!」


「……気の強い女も嫌いじゃないよ」


クスッと笑い、彼は私を壁に押し付けた。


ダン、と顔のすぐ横に手が付かれる。