ひとつ、屋根の下で



「……あんた、雨宮千依と仲良いんじゃなかったっけ?

戸倉と雨宮が付き合ってるのなんて、他科の俺ですら知ってるけど?」


「他、科……?」


やっぱり、芸能科じゃなかったんだ……!



「なぁ、これってばらされたらまずいよな」


「…………」



何も言えずに、俯く。


気付けば強く唇をかみしめていた。



「黙っててやってもいーよ?」


「……え」



思わぬ言葉に顔を上げると、昼間と同じひどく整った顔が視界いっぱいに広がる。



……スッと首を微かに傾げて、私の頬に柔らかく唇で触れる。



「!?」



バスタオルが床に落ちるのも構わず、私は呆然として頬を掌で覆っていた。