ひとつ、屋根の下で



ぽつんと道の真ん中にひとり残されて、今更に自分の身体がかたかたと震えていることに気が付いた。


自分の目の前で掌を開いてみれば、完全に指が伸びきる前に、その震えが痛々しくて、涙がぶわっと溢れてきた。


なんで?


なんで、こんな思いしなくちゃいけないの?



ガチャ、と近くの家でドアが開いた音がした。


その音にすら身体がびくりと大仰に反応する。


怖いよ。


ひとりって、怖い……。



瀬野くんはここで待ってろって言ったけど、こんな暗いところにいたくない。


早く家に帰りたい。


早く、凌のところに帰りたいよ……。