「たぶんいいって言ってくれると思うけど、一応家の人に訊いてみるね」
玄関の前でふたりにそう残して、私はアトリエにいるナオちゃんのもとに向かった。
「え?沙波ちゃんの友達が家に!?
いいに決まってるじゃない!ゆっくりしていってね、って伝えておいて」
にっこり笑って、ナオちゃんは快く了承してくれた。
ホッとして、私はナオちゃんにお礼を言ってから千依と先輩を私の部屋に通した。
各々(おのおの)、好きなところに腰をおろす。
「……まさか、高槻くんのお家がこんなにリッチだとは」
「高槻って誰」
ほわー、と声を上げ、きょろきょろと落ち着かないように視線を動かしている千依と、千依のセリフに首を傾げた先輩。
私の部屋にふたりがいるなんて、なんだか不思議な気分だった。


