ひとつ、屋根の下で



「え、嘘!!もうこんな時間!?」



ナオちゃんは焦ったように立ち上がると、



「家にあるものは好きに使っていいからね!

あ、沙波ちゃんの部屋は2階のいちばん手前の部屋だから!

じゃあ、悪いけどあたしもう仕事場に戻るから、何かあったらそっちに来て!」



と、聞き取るのに精一杯な超絶早口でそう言い残して、風のごとく去ってしまった。


バタンッ、とリビングのドアの閉まる音を聞いてようやく、ナオちゃんの声を言葉として脳が理解する。






「……え、なに、この状況」



ホントにこれじゃひとり暮らしと変わらないんじゃ…?


私は想像していた下宿生活との違いに呆然として呟いたのだった。