ひとつ、屋根の下で



「でも、立て込んだ仕事が入ってなければちゃんとこっちで生活するから、安心して!……まぁ、今は丁度立て込んでるんだけどね!」


「えぇ!?」




じゃあ私、この広い家にほとんどひとり暮らしってこと!?



とびっくりした顔をした私に、ナオちゃんはあははと笑った。



「大丈夫大丈夫、あたしがアトリエにこもりっきりの間は午前中のうちに家政婦さんが来てくれて、ひととおりの家事はしていってくれるから!」


「か、かせいふさん…」



庶民には馴染みのない存在の登場に若干びびっている私。



そうか。

やっぱりか。


私の家とは全然違う、こんな大きな家に住んでいる時点で薄々感じてはいたけど…。


ナオちゃんって、すごいお金持ちなんだ!



「だから心配しないで、自分の家だと思って気楽に暮らしてくれたらいいからね!」


ナオちゃんがニコニコしながらそう告げたと同時に、部屋の壁に掛かっていた時計がオルゴール調のメロディーを奏で始めた。



見ると、時計の針が丁度17時を指している。