ひとつ、屋根の下で



きっと、先輩のことがなかったらこんなふうに凌に依存することはなかっただろう。


先輩のことがなかったら凌の仕事を手伝うことにもならなかったと思うし。


そもそも千依に先輩との関係をバラされないために今まで手伝っていたのであって、先輩にフラれてしまった今、凌の仕事を手伝う理由はもうないのかもしれない。



……そんなの、嫌だった。



凌の傍にいる理由がなくなるなんて、考えられなかった。





私が犯した過ちの代償は、千依や先輩との幸せの崩壊、だけだと思っていた。



だけど、それだけじゃなくて。


私はきっと、恋をする勇気も失ってしまった。



恋に変わってしまいそうな凌への想いを封じようとしているのは、そういうことなんだろう────。