ひとつ、屋根の下で



そう願う私は、もしかしたらおかしいのかもしれない。


凌の言うとおり、まだ先輩への気持ちを忘れられていないのに、好きじゃないはずの凌からの気持ちを望むなんて。


……凌の私に対する想いが恋であったらいいと、思うなんて。




凌は、私の身体からゆっくり腕を解いた。


温もりが遠のいていく。




「何言ってんだよ。……仕事のためだけに決まってんだろ」





凌の言葉に、呼吸が止まったかと思った。


息をする術を奪われてしまったかと思った。



胸のずっと奥。


私のいちばん大事なココロの部分が、一瞬にして真っ暗闇に落ちていったような心地がした。



言葉が本当に痛いと思ったのは、初めてだ。


こんなに心に鋭く突き刺さったと思うのは、初めてだ。



……それくらい、ショックだった。