「あれ?今日は大人しい!」
私の頭を撫でていた手を止め、不思議そうに先輩は私の顔を覗き込んできた。
ぱちっと視線がぶつかって、自分の頬が熱くなるのが分かる。
「ち、近いです!!」
「わああ、可愛い反応!」
慌てて俯いたら、先輩が生き生きとそう言った。
その言葉に、更に顔に熱が集まる。
何これ……!
なんか、恥ずかしい……!
「せ、先輩、馬鹿ですね!!そういうこと軽々しく言うから、先輩のオトモダチは皆、先輩から離れたくないって思うんですよ!」
可愛い、なんて、甘いセリフ。
その言葉に負けないくらい、甘い表情。
最低男だってわかってる私ですら、こんなに胸が鳴る。
先輩のオトモダチだった女の子はみんな、こんな甘ったるい雰囲気に飲み込まれて、一度その魅力に捕えられたらきっと、逃げ出すことなんてできないんだろう。
……なんて危険で罪な男。


