ひとつ、屋根の下で



耳をつんざくような爆音に、身体がびくっとはねた。


凌がリビングのスピーカーで音楽を流していたのだ。


それにしたって。


なに、この音量!!



驚いて固まってしまった私に気付いた凌がてってと近づいてきて、開けっ放しになっていたドアを閉めた。



「おかえりー!」



ズンズンとお腹に響くような重低音と、脳に直接ぶつかってくる高音。



その音にかき消されまいと、凌が声を張り上げる。


「た、ただいま。……じゃなくて、何してんの!?」


こんな大音量、近所迷惑になりそうなものだけど、この部屋に入るまで何も聞こえなかったことからすると、もしかしてこの部屋防音になってるのだろうか。


……さすが、お金持ちのすることは違う。



「見てわかんない?音楽聴いてる!」


「いやいやいや、こんな大音量にしなくてもいいじゃん」


そう言うと、私の言葉を聞き取れなかったのか凌はテーブルの上にあったリモコンのボタンをピッと押した。


すると、さっきまでの音がふっと消える。