「なんだ、ただのゴ●ブリじゃないですか。」
はぁー。
慌てて損したよ。
翔平はゴ●ブリ一匹にビビッているらしい。
「ふ、ふ、楓子ちゃん、あそこぉぉぉぉ!!!」
翔平の指差す先には、クローゼット内の照明を背に浴びて黒光りする、ゴ●ブリが・・・。
結構デカいな。
「楓子ちゃぁぁぁーん!」
ピキッ!
私の中の何かがキレた。
「・・・・・虫一匹で・・・・・騒ぐなぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
バッシィィィィィィィンッッ!!!!
私は気が付けば、しがみ付く翔平を振り払って、
手近にあったものを掴み、ゴ●ブリを仕留めていた。
