「楓子ちゃん?・・・泣いてるの?」 「え??」 どうやら私は、 星空を見つめたまま、涙を流していたらしい。 翔平は、私に向き合って、親指でそっと涙を拭ってくれる。 「翔平。」 私はまっすぐ翔平を見つめた。 「なあに、楓子ちゃん。」 翔平は、私が何を言いたいのか 分かっているんだね。 温かい、優しい目を向けてくれる翔平にそう感じた。