「・・・17歳の楓子ちゃんは、今日までだったね・・・。」 翔平がポツリと呟いた。 「・・・うん。」 ・・・気にしないように、してたのにな。 私が俯くと、翔平は私の顔を両手で挟んで上を向かせた。 「楓子ちゃん、今日はおもいっきり遊ぼう!!僕、17歳の楓子ちゃんと、今日一日しっかり楽しみたいな。」 翔平は私にとても優しい笑顔を向けた。 「うん!!」 そう、最後だからこそ、この時を大切にしたい。 翔平も、17歳の私との時間を大切にしてくれている。 そう思った。