「雪那は、バカだね。わかってないよ、俺のこと」
急に、翔ちゃんの口調が優しくなった。
「俺はね、奪われたなんて思ってないの。俺が雪那といたいから一緒にいんの」
翔ちゃんが私の髪を梳いた。
「だから、明日は一緒に学校、行こう」
翔ちゃんが言った。
「でも…だって…わけがわからない。私といたって、なんの得もないじゃな…」
「バカ」
え、ひどい。
「雪那ぐらいだよ、気づいてないの」
「何に?」
「ほら。あーあ坂本先輩の言った通りになりそ」
「??」
「ほんと、バカだよ」
翔ちゃんが私を少し持ち上げて、膝に乗せた。
この状態は、見えなくても結構、恥ずかしい。

