それはさて置き、
本来の目的であるクラス発表を
見に行こうと人混みの中に
入っていこうとすると
友達の胡桃に出会った。
「あ、ももちゃん!おはよう
クラス発表の紙、見れた?」
胡桃はふわふわしてて
とても可愛くて、危なっかしい。
だから、ナンパとかされてないか
不安で不安で仕方ないのだ。
「ううん、実はまだ...胡桃は見れたの?」
そう言うと胡桃はしょんぼりして
首を横に振って、こう話した。
「...あのね、見に行こうと思って、
前に進もうとしたんだけど....
押し戻されちゃって見れなかったの...」
分かりやすく想像がつく...
さて、この人混みの中
どうやってクラス発表の紙を
見ようか悩んでいると..
不意に聞き覚えのある声と
ともに背後から誰かに抱き付かれた。
「ねぇー、クラス発表見れないなら
見て来てあげようか?」
なんかこの嫌な感じというか
危ない感じがするのは、
多分、アイツで決まりだろう。
ももは後ろにぐるりと顔を向けると
こう強く言い放った。
「...さっきのお詫びとしてなら、
見て来てくれる?
それ以外の下心とかなら..いらない」
そう言ったけれど、
アイツは引き返すこともなく...
「君の機嫌がなおるならそれでいいよ
じゃあ、その子の名前は?」
口で言っても分かりにくいので
携帯で打ったのを見せた。
そこで待っててねと言って
アイツは人混みの中に消えた。
見に行こうかとしたけど
やっぱり無理なわけで、
そのままアイツを待った。
少しすると、
アイツは本当に戻ってきて
もも達のクラスを教えてくれた。
....のは良かったのだけれど、
胡桃と一緒じゃないというのが
残念で残念で仕方ないなぁ...
いや、それよりももっと
嫌というのかこのチャラ男と
おんなじクラスだなんて最っ悪だ!!
さっきの祈りは本当に
気休めでしかなかっただなんて....
あんなことがあったからなのだけども..
今日は始まって間もないのに
今日なんて日は厄日だと
決め付けていたのだった..

