ももは驚きを隠せなかった。

 今、一体何が起こった
 のかすらも分からなかった。


 いきなり、顔が近づいてきて...
 おでこにキスされたの!?

 驚くとか言うよりは
 恥ずかし過ぎて堪らないよ....

 顔は真っ赤なんだろうなきっと。
 
 身体中から何かが
 湧き上がるような変な感じがする。

 
 ていうか、初対面の人に
 おでこにでもキスするなんて..
 チャラい.......!!

 もものその人を見る目は
 格好良くて素敵な人から
 チャラ男へと変わっていった。

 
 あー、この人と同じクラスには
 なりたくはないなと思いながら
 多分、心の奥底から祈っていた。

 もう、決まっているけど
 そんなことはどうでもいいの
 単なる気晴らしにしか過ぎないことは
 ももにだって、分かってる。

  
 そういや、チャラ男の名前
 聞いてなかったな...
 なんて名前なんだろう....?
 アドレスにのってるかな。

 ふとそう思い、
 携帯のアドレスを見てみた。

 “碧瀬 空”読み方は.....  
 
 あおせ そら かぁ~...  
 なんて言うのかな、
 名前と合わなさ過ぎにも程がある。

 こんなにいい名前なのに
 あんなにチャライだなんて..
 勿体無さ過ぎて泣けてくるよ....