「おい、いおり!授業中だぞ!」 中庭の方から聞こえる先生らしき人の怒鳴り声でハッとする。 「暑過ぎでしょ。やってられないって」 透きとおるような声がわたしの鼓膜を震わせた。 な、なんなんだ、このドキドキは。 心臓が異様なほど動いている。 「それとこれは違うだろ!職員室にこい!」 「は、嫌だね」 その言葉と同時に見えた人の姿に わたしの心臓は更に暴れ出した。 「あ、職員室すずしー?なら行くよ」 余裕の笑みを見せるその人物はなぜだかキラキラ輝いて見えた。 ...というか人一倍輝いていた。