嘘吐きの道化師

「僕ね、怖いんだ〜。ファンの女の子が。」

「怖い?」

女の子という単語に驚いた。
そうだ、私はトーマくんの前じゃ男だ。

自分が否定されてる気がした。

「怖いんだ。家の近くで僕のこと待ってたり、ファンレターが血文字で書いてあったりね。
そんなファンだけじゃないってわかってるんだけど…。」


アイドルになったら、こんな若い子も
苦しまなきゃいけないんだ。
ネットで叩かれたりだけじゃなくて、
自身を応援してくれる人も怖い。


「それから、女の子がね…だめなんだ。僕。」
「でも、なんで…わ…俺に?」