・・・・・・side紘輝

正直、こいつは見るからに出来るやつで噂通りに好い男だった。でも、それが余計に俺を苛立てた。

「えっ、えっと・・・優斗、昨日電話に気付かなくってごめんね。私、なんかいつもより早く寝ちゃってたみたいで・・・」

華恋が場の空気を変えようと会話に入り込んできた。

「大丈夫。気にしてないから。ただ、時間も早かったのに珍しく出ないから、心配はしたけど。何ともなかったみたいだから安心した。」

「ごめん・・・」

「気にしないで。来て良かったよ。華恋のお兄さん、紘輝にも会って挨拶出来たしね。」

そう言って、あいつの手が優しく華恋の頭を撫でる。

(触んなよ!っていうか、何やってんだよ俺。結局、見せつけられただけじゃねぇか!)


紘輝side(終)・・・・・・