「逃げんじゃねぇ!!」
「じゃあ、追いかけて来るなぁ――――!」
あぁ、デジャブ感があるな。これ。
確か、4月頃のことだったっけ?
そんな思い出に浸りながら学校の中を走り回った。(正しくは『逃げ回った』だけど)
「ハァッ……ハァッ……」
そろそろ限界………!
体力がつきてきた頃、黒澤に手首を捕まれた。
「お前、逃げんの速すぎ」
「ヘへっ、なんたって中学の時陸上部だったからな♪しかも大会は全部1位だし!!」
私は笑いながら自慢した。
「……知ってるよ、それくらい」
「え?」
知ってる?私、コイツに陸上部だったこと教えたっけ?
「知ってるって、何で?私、誰にもこのこと言ったことないんだけど」
言ったことないのに知ってるってどういうこと?
