「……無理だな」 黒澤はフッと鼻で笑いながら答えてきた。 いちいち人を怒らせるような言動とってくんなよ。 ムカつくな~。 ……そういえば今何時だっけ? ふとそう思って携帯を確認したら既に5時をまわっていた。 「私、そろそろ帰っていい?」 早く帰んないと“あいつ”がうるさいからな…。 「帰りたかったら帰れば? 俺はもう少し寝るから」 まだ寝る気かよ。 「あっそ。じゃあね」 そう言い残して私は帰路に着いた。