君を追いかけた日々

龍夜の背中に乗れるわけない…。
しかも、あたし熱なんてないんだから。


「だいじょぶ…だよ?」
「あのなぁ…。その時点で駄目なの丸分かりだぞ?」


ほら、ともう一度言う龍夜にやっぱりあたしには乗るの無理だなと思い、しゃがみ込む龍夜の隣を通る。


「なんで、乗らないわけ?翼。」
「やだもん。」
「やだもん…ってお前なぁ…。」


乗ったら恥ずかしくて死ぬわ、絶対。
呆れ顔の龍夜をスルーして、教室に向かう。


「おい、翼っ!」
「大丈夫だって〜♪」
「なら、保健室行くか。」
「は⁉」


ちょっと待て。
なんで、今のノリで保健室なんだよ?
明らかに教室だろ、向かう先。


「熱だけ計るぞ。」
「ないってば‼」


ないんだから、大丈夫なのにっ。