「先輩と付き合ってるんでしょ?私のことは、もう好きじゃないんでしょ?」
言葉と涙はあとからあとから止まることなく溢れ出す。
「運命だと思った。南と出会った時。すぐに南を好きになった。南から告白された時も夢なんじゃないかって、顔つねってみたりして。南、お前が大好きだったよ。」
そう言う恭也の目が心があまりにも真っ直ぐで…。
「…でも、高校に入ってサッカー部に入って、先輩と出会った。マネージャーやってたからよく話すようになって。最初はなんとも思ってなかった。俺には南がいたから。」
恭也の表情は少しずつ曇り始めた。
「でも、先輩の彼氏がひどい奴で、暴力ふるったりしてたんだ。顔にあざつくってくる時もあった。そんな先輩を見てていつからか先輩を守りたいと思うようになった。先輩が好きになった。でもそのことちゃんと南に言えなくて、そんな自分が情けなくて。南に合わせる顔がなくて。だから、理由つけては、南に近づくのをさけてた。」
そう言った恭也は、顔を伏せるようにしたを向いていった。