ヒカリ

結局リエル・リオウ・ガロウはカナメスに到着した。



王都カナメスのその中心地には大きな時計塔が建っている。



時計塔の中は王の暮らす城になっていて、都のどこからでも見ることができる。



都はたくさんの商人で賑わっていた。



「ねぇ、リオウ。ここは商人しかいないの?」



「ぷっははははは、こっこいつおもしれぇ!!」



「確かに。」



「何よ二人してぇ。」



「いいか、ここは商人が多いだけで商人だけじゃねぇよ。」



「その通りだ、あんた何も知らないんだな。」



「知らなかったし、来たことも見たこともなかったんだから。」



その時、時計塔の方から声が聞こえた。



「早くしねぇと演説が始まるぞ!!」



それは都民の声だった。



「皆の者静まれー!!」



その声はよく響く女性の声だった。



「あれが王?じゃないよね。」



「我が名はメスト。王都カナメスの王女だ!!」