クルリッ。 .........。 そうと判ればさっさと戻るだけである。 先程通ってきたあの壁が果たしてまた通り抜けられるかが些か不安ではあるが、まぁ他に道も無いので来た道を戻るしかない。 ッ。 彼女は戦利品―――と言って良いかも分からない古本を懐に踵を翻しその場を後にした。 .