この風は―――… 波留と、初めて帰ったときのにおいに、似てるんだ…。 それは、高1の春のこと。 私たちは、桜が満開の中、寄り添うようにして歩いていた。 私の髪は、今はロングだけど、 あの頃はまだボブくらいだったかな。 やっとのことでなれた制服に着られてたっけ。