日差しが眩しい。

 苺は目を細める。

 もうすぐクリスマスのこの時期、苺はロンドンに下り立った。


 龍二がイギリスに旅立って二年目の夏。


 高校卒業後は就職すると決め込んだ苺は雑誌編集部に就職し、活躍しているのだった。

 夏休みの一週間、イギリスに行くと言った苺に同僚は


「雑誌編集部員なんだから、パリに行けばいいのに」


 と冗談交じりに言った。

 だが、苺は絶対イギリスに行くと決めたのだ。

 龍二に、会うために。