「ちょ…離れてよ!」



 苺は龍二を睨んだ。



「やーだ」



「え!?こっちがやなんだけど!!」



 龍二の腕に力が籠められる。



「苺ちゃん、僕のこと、嫌い?」



 悲しそうな顔で見下ろされ、苺は戸惑った。



 こんなの、卑怯だ。




「……黙ってるってことは、嫌いじゃないんだよね?」