「ほらほらぁ…早く着替えないと、熱上がっちゃうんじゃない?顔真っ赤だよ?」 苺は顔を手で覆った。 もちろん、顔が赤いのは熱のせいじゃなくて龍二のせいだ。 だが、そんなことを言えるわけがない。 「ば、バカは風邪ひかないんだし!」 「そんなの迷信だってば」 珍しく龍二が正当なことを言った。 「だって、風邪引いたことほとんど…くしゅんっ」 苺は口を手で力一杯押さえてくしゃみをする。 「ほら、風邪ひいてる」