「龍二くん!?」



 予想だにしなかった出来事に、苺は戸惑った。




「寒かったよ」



 龍二はそう言って傘を放り出して駆け寄ってくる。



 苺は戸惑った。



 動けずにいると、傘の中に龍二が入ってきた。そのまま、苺をギュッと抱きしめてくる。




「龍二くん…」



「心配してた!苺ちゃんが、真澄くんに抱かれたらどうしようって不安だったんだ」