「…そんなんじゃ…ないよ…」



 苺は口の中でブツブツ言った。



「処女を卒業したいなら、俺が抱いてやるよ」



 真澄の手が、苺の肩に触れる。



 苺はビクッと震えた。



 条件反射で真澄を見上げる。



「…抱いてやろうか?」



 ニヤリと笑う真澄の顔に、苺はごくっと唾を呑んだ。