「これ、あの紹介状…父からなんですけど」 苺は紹介状を差し出した。 「災難だったね、両親を一度に失ってしまって」 苺は無言で頷いた。 吾郎は苺の差し出した紹介状を受け取ると苺の頭をポンと優しくたたいた。 「君もこの家の一員だよ。さて俺は今から君を養子にするための手続きとかをしなきゃいけない。この家と君の部屋の案内は龍二にさせるからね」 苺はまた頷いた。 吾郎は階段の方に顔を向ける。 「龍二!苺ちゃんを案内してあげて!」