別の意味で開いた口がふさがらない。


 苺は目の前にある建物を見てまさにそんな状態になっていた。


「何…この家」


 その家は、謎解きはディナーのあとでに出てきそうな豪邸だった。


 苺は引きずってきたキャリーバッグの持ち手を持ち直し、豪邸の門に近寄った。


 インターホンを押す。


「はい」


 応答したのは女声だった。


「香坂苺です」